2024.07.23 創意工夫・勉強会・研究会・学会・頭痛
今回のブログは前回の記事の、頭痛があるとき・頭痛がないときチェックシートの続きです！ 今回は「MIBS-4（ミブスフォー）」について解説していきたいと思います !(^^)!
前回の「HIT-6（ヒットシックス）」編をまだ見ていない方は下のリンクからご覧ください！
頭痛があるとき・頭痛がないときチェックシートは、「頭痛がどの程度日々の生活に支障を来しているか？」「今悩まされている頭痛は片頭痛である可能性が高いのか？」といった頭痛の悩みを「見える化」し、今悩まされている頭痛は、エムガルティなど予防治療薬の使用が望ましいのか？などの指標となるとても便利なチェックシートです！
このチェックシートには前回解説した頭痛があるときの状態を評価する「HIT-6」と、今回解説する頭痛がないときの評価をする「MIBS-4」があります（画像右側の緑色の項目）。ではなぜ、頭痛があるときと、ないときの両方を評価する必要があるのでしょうか？
片頭痛で悩まれている患者様の多くは、画像のような「片頭痛サイクル」があります。このサイクルには２つの期間があり、頭痛が起こっている「発作期」と、頭痛が起こっていない「発作間欠気」です。
発作期は起こっている頭痛によって日常生活に支障が出ていることが容易に想像できますが、実は「発作間欠期」でも日常生活に支障が出てしまっています。
例えば、今は頭痛が起こっていないが頭痛が起こるかもしれないという恐怖心や不安感、あるいは頭痛が起きていないにも関わらず、頭痛持ちである自分に対し、あきらめや虚しさを感じる、やる気が起きないなど、日常生活に支障が出てしまうことがあります。
このような理由から、片頭痛を正しく評価するために、頭痛が起きている時と、頭痛が起きていないときの状態を点数化することが重要です (*’▽’)
MIBS-４とは？
冒頭でもお話ししたように、「MIBS-4」は頭痛が起きていない時を評価するための項目です。
頭痛があるとき・頭痛がないときチェックシートは、海外の論文をほぼ日本語に直訳した文章になるので、まれに違和感のある日本語もあります (; ･`д･´)
そこで「MIBS-4」の質問を私なりに解説していきます！
① 頭痛がないときに、頭痛は仕事又は学校に影響を与えた。
すっごく違和感のある日本語ですよね (;^ω^) この質問は、頭痛が起きていないにも関わらず、頭痛が起こるのではないかという不安感から、仕事や学校などの日常生活に悪影響を与えた事があるかどうかを聞いている質問です。頭痛に悩まれている患者様は、頭痛が起きていない時でも、めまい感や倦怠感、光過敏などの症状が出現することもあり、頭痛が起きていなくてもやる気が起きないことがあります。このような経験がある場合は影響を与えたことがある、ということになります。
② 頭痛が起こるかもしれないために、私は人付き合いやレジャー活動を計画することに不安を感じた。
これもなんとなく違和感のある日本語ですね、、、、。頭痛に悩まれている患者様は、頭痛が起こるかもしれないという不安が付きまとっています。そのような不安から家族や友人と楽しい計画を立てることに消極的になってしまっているかを聞いている質問です (^_^)
③ 頭痛が起こっていない時に、頭痛は私の生活に影響を与えた。
とても理解しにくい文章ですよね、、、、。頭痛に悩まれている患者様は、あらゆる要因によって頭痛が誘発されることがあります。例えば光刺激、匂い、食べ物や飲み物、天候などです。このようなあらゆる因子を気にしながら頭痛が起こらないように生活していると、気付けば色々な行動を制限している場合があります。このように、日常生活で制限をすることで悪影響が起きていないかを聞きたい質問です！
④ 頭痛が起こっていない時に、私は頭痛のために無力感を覚えた。
無力感というのは、頭痛が起きていないにも関わらず、頭痛が起きた時に何もできない、あるいは頭痛が起こるかもしれない、さらには仕事や学校を続けられないかもしれないという強い不安感から、何もできない自分自身に、虚しさやあきらめの気持ちが生じていないかを聞いている質問です。
MIBS-4の質問は以上の４つで終わりです。説明文があると理解しやすくなり、ちゃんと回答できますよね (^^)/
ご自宅でも簡単に回答できる質問事項なので、頭痛に悩まれている場合チャレンジしてみて下さい。もし当てはまる項目が多い場合は早めの受診をおススメします。ご来院頂ければ点数を計算して、56点以上あるかどうか、またはエムガルティなど予防治療薬の使用が望ましいのかなども含めてサポートいたします。
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